1. はじめに:薬局サイバーLABへようこそ
当ブログ「薬局サイバーLAB(Cypharmacy)」にご訪問いただき、ありがとうございます。
このブログでは、私自身の薬局薬剤師としての現場経験と、現在務める薬局運営企業での情報システム部での実務経験、そして情報処理安全確保支援士試験合格者としての専門知識を融合し、医療DXやサイバーセキュリティに関する情報を発信していきます。
難解に思われがちなIT・セキュリティの知識を、薬局の現場で働く皆さんに「わかる」「使える」形でお届けし、未来の薬局づくりを共に考えていきたいと考えています。
2. 薬局が直面するITとセキュリティの課題
昨今、医療業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は加速する一方で、それに伴うサイバーセキュリティのリスクも増大しています。
2-1. 日常業務と両立が難しいIT・セキュリティ対応
多忙な日常業務をこなしながら、進化し続けるITやサイバーセキュリティの知識を習得し、適切に対応していくことは、現場の薬剤師にとって大きな負担となっています。特に、サイバーセキュリティの強化は喫緊の課題であり、保健所の立ち入り検査項目にもIT-BCPの策定やサイバーセキュリティチェックリストへの対応が求められるなど、避けては通れない状況です。
2-2. 医療DXの加速と薬局のインフラ整備
オンライン資格確認は多くの薬局で導入済みとなり、電子処方箋も仕組みとしては普及が進んでいます。しかし、処方箋発行医療機関での導入はまだ途上にあり、特に大学病院や広域病院からの発行が今後急増する見込みです。これに対応するためには、薬局側のITインフラ整備が不可欠です。
マイナンバーカード保険証の利用率に応じたDX推進体制加算など、DXへの取り組みは薬局経営にも直結する重要な要素となっています。これからの社会において、薬局に関する医療情報システムの専門家は、これまで以上に重要な役割を担っていくでしょう。
2-3. AI活用における安全性と倫理
生成AIの活用など、医療情報技術の発展は目覚ましく、これらを安全性に配慮しつつ、適切かつ有効に活用する能力も重要になってきています。ハルシネーション(AIが事実ではない情報を生成すること)のような現象は、IT知識のない人間にとっては単なる誤情報として見過ごされがちです。しかし、誤った情報を信じることで患者さんの健康被害が生じる事態は、何としても避けなければなりません。
3. 「薬局サイバーLAB」が目指す未来
このような社会的に必要とされているにもかかわらず、薬剤師の専門外であるがゆえに分かりづらい領域を支援することこそが、このブログの存在意義です。
3-1. 薬局現場に寄り添う実践的DX情報
- 調剤報酬・診療報酬に紐付いたDXの具体的な進め方
- オンライン資格確認や電子処方箋の導入・運用に関する疑問の解消
- 薬局の業務効率化と患者サービス向上に繋がるITツールの紹介
3-2. 薬局のためのサイバーセキュリティ支援
- 医療情報システムの安全管理ガイドラインに基づいた実践的対策
- 日常業務に潜むセキュリティリスクの分かりやすい解説
- ランサムウェア対策や個人情報保護など、具体的な脅威への対応策
3-3. 新しい技術の適切な活用をサポート
- 生成AIなどの最新技術を薬局で安全に活用するためのヒント
- 医療現場における情報リテラシー向上の重要性
- 不確かな情報を見極め、患者さんの安全を守るための視点
4. 筆者紹介:多角的な視点から薬局をサポート
私の専門性は、このブログの信頼性と独自性を支えています。
4-1. 薬剤師としての現場経験
長年の薬局勤務を通じて、薬剤師の業務負荷、患者さんとのコミュニケーション、そして情報共有の重要性を肌で感じてきました。現場の「困った」に寄り添った情報発信を心がけます。
4-2. 情報システム部員としての実務知識
薬局を運営する企業で情報システム部に所属し、医療DXの導入・運用、ITインフラの構築・管理に直接携わっています。システム側の視点から、現実的な解決策を提案します。
4-3. 情報処理安全確保支援士としての専門性
サイバーセキュリティに関する国家資格である**情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)**の知見を活かし、薬局の情報資産と患者さんのプライバシーを強固に守るための、実践的かつ信頼性の高いセキュリティ情報を提供します。
5. 共に薬局の未来を築きましょう
「薬局サイバーLAB」は、薬局薬剤師の皆さんがITやセキュリティの知識を身につけ、自信を持って医療DXを推進できるよう、全力でサポートする情報源です。
難解な専門用語は避け、専門外の方にも分かりやすい表現で情報をお届けすることを何よりも大切にします。このブログが、皆さんの日々の業務の一助となり、ひいては国民医療の発展に貢献できれば幸いです。
ご意見やご質問、取り上げてほしいテーマなどございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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